日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.593 【下肢の血圧をどう活かす?】循環アセスメントに関するQ&A

質問

上肢にカテーテルやシャントがありマンシェットが巻けない場合、下肢で血圧測定することがあると思います。下肢で測定する際の離床の注意点はありますか?

回答

下肢で測定する際には、収縮期血圧の値が上肢と異なるので注意しましょう。

下肢で測定する場合、多くは足背動脈で測定します。下肢で測定する場合、座位や立位で測定すると、上肢と比べて収縮期血圧は15mmHg高く、拡張期血圧は変わらないので、値の解釈に注意が必要です。これは、下肢が心臓から遠いことと、血管抵抗が高いためと考えられています。そのため、離床時に下肢で血圧測定をして、「離床の中止基準を超えてしまった!」と判断して安易に安静にしないよう、上肢の値よりも収縮期血圧は15mmHg高く表示されることを把握しておきましょう。

一方で、臥位で測定する場合には、下肢で測定しても上肢の値に差はないといわれているので、測定した姿勢にも注意しましょう。

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