質問
実際はサルコペニアでも、心不全などで下肢に浮腫があると、下腿の周径がカットオフ値以下にならず、見落とされる場合があると思うのでどうすればいいですか?
回答
結論から言うと、下肢に浮腫がある場合の下腿周径は、プラス2 cmして評価しましょう。本来の下腿周径のカットオフ値は、男性 34.0 cm、女性 33.0 cmです。下肢に浮腫がある場合は、プラス 2.0 cmして、男性 36.0 cm、女性 35.0 cm に設定して判断します。実際にishidaらの報告では、高齢者の下腿浮腫は下腿周径を約2.0cm増加させるため、下腿周囲のベースラインを調整する必要があると述べています(文献1)。
以上のようなことからも下腿に浮腫がある場合は、カットオフ値のベースラインを2.0cm引き上げて評価を行うことが必要であると考えられます。参考にしてみてください。
文献1 Y Ishida et al. Impact of edema on length of calf circumference in older adults.Geriatrics Gerontology 2019. Oc:993-998.
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