日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Early Mobilization Journal 学術論文 <原著>

Post Intensive Care Syndromeに対する各病期の認知と離床・リハビリテーションに関する情報提供や取り組みに関する実態調査

實 結樹 1, 曷川 元 2, 黒田 智也 2, 椢原 勇人3, 堀内 寛之4, 飯田 祥 2, 河合 佑亮 5

1 リハビリセンターReha fit  2 一般社団法人 日本離床研究会  3 AOI国際病院 リハビリテーション部  4 高の原中央病院 リハビリテーション科  5 藤田医科大学病院 看護部

要旨: 【目的】Post Intensive Care Syndrome(PICS)への各病期の認知と離床・リハビリテーション(リハビリ)に関する情報提供や取り組みに関する実態を明らかにすること。【方法】2023年1月に、医療従事者へのインターネット上での調査を実施した。【結果】436名の回答のうち、PICSへの認知は、ICU・HCUで80%を超えていたものの、一般病棟や回復期リハ病棟、在宅・施設においては、60%以上で認知されていなかった。ICU・HCUを退室後の患者に対する申し送りに「離床・リハビリ」が含まれている割合は、一般病棟の60%で51%以上の患者に含まれていたのに対して、在宅・施設では約半数が50%以下、約30%が「分からない」と回答した。ICU・HCUからの情報提供に関して、在宅・施設の84%で申し送りが必要だと感じているものの、実際には「あまり申し送られていない」と「まったく申し送られていない」の合計が70%であった。【結論】ICU・HCU以外でのPICSへの認知と情報提供の実施率の低さが明らかになった。


サンプル