日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【転倒と筋力の意外な関係】膝OAに関する最新エビデンス

変形性膝関節症(膝OA)の患者さんは、転倒リスクが高いことため、転倒リスクの評価が重要です。膝OA患者さんの足趾把持力と転倒の関連性について、興味深い報告が届きました。

この研究では、膝OAで、人工膝関節全置換術をする予定の330人を対象に、転倒歴のある人とない人で足趾把持力の強さの違いが、転倒に影響しているのか調査しています。その結果、患側の足趾把持力と転倒歴には関係性があり、患側の足趾把持力が弱いほど転倒のリスクが高いことが分かりました。転倒=バランス評価、として捉えるのではなく、足趾把持力という「筋力」の視点からも転倒を評価する重要性を感じる研究です。

下記原典では、対象となった患者さんの具体的な足趾把持力の測定方法みることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Yuya Mawarikado et al.Relationship between fall history and toe grip strength in older adults with knee osteoarthritis in Japan: A cross-sectional study.PLoS One. 2023; 18(3): e0282944.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10010548/

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8月12日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
機能障害の「核心」を見抜く 百戦錬磨の臨床眼と治療戦略 膝関節 アプローチ編
【講師】瀧田 勇二 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r178-2023#/

8月26日(土) 14:00~16:00 ※2週間見逃し受講期間有り
整形外科疾患関節への負担が少ない動作の極意~膝関節編~
【講師】田中 亮太 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r186-2023#/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。