日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【27のアプローチを一人で出来ますか?】急性期の有害事象に対策するには

急性期の患者さんは状態の変化が起こりやすく、合併症予防の含めて様々な対策が必要です。そのような中、急性期患者さんに起こる有害事象とその対策をまとめた、興味深い報告が届きました。

この研究では、37の先行研究を分析して、急性期に起こる有害事象とその対策について調査しています。その結果、人工呼吸器関連肺炎や身体機能の低下、チューブ類の誤抜去、せん妄など急性期に起こる有害事象は11の種類があるということです。驚くことに、11の有害事象への対策には、離床や機器管理など、なんと、27のケアや治療が対策に挙げられており、せん妄に対するバンドルアプローチのように、複数の介入を束にして行う必要性がわかります。27ものアプローチを一人ではできないですよね。つまり、チーム連携が重要!ということです。

下記原典では、各有害事象に対する介入内容とエビデンスがまとめられており、参考になります。是非、ご覧ください。

Stefanie Suclupe et al. Effectiveness of nonpharmacological interventions to prevent adverse events in the intensive care unit. Aust Crit Care. 2022 Dec 24;S1036-7314(22)00237-5.
https://www.australiancriticalcare.com/article/S1036-7314(22)00237-5/fulltext

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

[急性期患者さんの離床と合併症対策について学びたい方は]
5月6日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
急性期患者の身体・認知・精神機能障害に帯するトータルアプローチ
~三方よしに導く最新知識とベテランの実践法~
【講師】中野 秀比古 先生 新名 大介 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r163-2023#/

5月20日(土) 14:00~16:00 ※2週間見逃し受講期間有り
“できない”の思い込みが患者さんをキケンにさらす
身体抑制をゼロにするケア・リハの目指し方
【講師】河合 佑亮先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/a07-2023#/

皆様の申し込みを心よりお待ちしております。