日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.722 【2つのアセスメントポイント】呼吸のフィジカルアセスメントに関するQ&A

質問

肺炎などによる呼吸状態悪化に早く気付くための呼吸アセスメントのポイントを教えてください。

回答

ズバリポイントは「呼吸補助筋」と「聴診」です。

肺炎をはじめとした呼吸状態の悪化は、SpO₂の低下や発熱がはっきり出る前から、呼吸パターンや呼吸筋の使い方にサインが現れます。特に注意したいのが、胸鎖乳突筋や斜角筋、肋間筋などの「呼吸補助筋」の過活動です。脳卒中片麻痺などの既往があり、ADLに介助を要する人は、呼吸筋の筋力低下や胸郭可動性の低下から、痰の喀出不良や換気低下を起こしやすく、肺炎を含む呼吸状態の悪化リスクが高いと考えられます。

普段から呼吸補助筋が硬い・常に緊張している・安静時から強く動員されているような場合は、「呼吸の余力が少ないサイン」として要注意です。このような患者さんでは、普段の体温や呼吸数、SpO₂などのベースラインを把握しておくことで、わずかな変化にも早く気付くことができます。

もう一つの「聴診」は、忙しい臨床では肺全体をじっくり聴く時間がないことも多いと思います。そこで、ターゲットを絞った聴診がお勧めです。肺炎や無気肺は、背側の下肺野(S7~S10)に起こりやすく、そこから変化が出てくることが少なくありません。つまり、背中側の下肺野にターゲットを絞った、聴診やアセスメントを行うのがポイントになります。

日々同じ部位・同じ方法でアセスメントを行い、「いつもと違う」という所見に気付けることが何より重要です。是非、呼吸補助筋の観察とターゲットを絞った聴診を、日々のルーチン評価に組み込んでみてください。

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