日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.553 【こんな時どうする!?】離床時の低酸素に関する問題

質問

血液ガスデータがなく、パルスオキシメーターで信用できないときに、低酸素の有無をどのようにアセスメントすればよいでしょうか?

回答

臨床において、ご質問のようにパルスオキシメーターの誤差が生じたり、血ガスデータがない場合があります。そのような場合は、症状から低酸素血症の重症度を推定するこができるため、フィジカルアセスメントを活用し、状態の把握に努めることが大切です。

具体的には、症状から推定される血液ガスデータでのPaO2値として、呼吸困難や動悸がみられる場合は40から60 mmHg、呼吸促拍、不穏、見当識障害、チアノーゼ、不整脈がみられる場合は20から40 mmHg、徐脈や昏睡がみられる場合は20 mmHg以下に下がっているといわれています(文献)。

数値だけにとらわれず、患者さんをみて、リスク管理をしていきましょう。

文献 高橋仁美,他:呼吸器疾患の理学療法におけるリスク管理.理学療法学2012;39(5):344-348.

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