質問
大腿骨転子部骨折の術後の離床で、痛みがなかなか改善しない場合に注意すべきことは何がありますか?
回答
大腿骨転子部骨折の術後に痛みが改善しない場合は、大腿骨頭に刺入したスクリューが大腿骨頭を貫通してしまう、“カットアウト”に注意が必要です。
カットアウトのリスクは、術後の画像で大腿骨頭に刺入したラグスクリューの先端と、大腿骨頭の中心までの距離であるTip-apex distance(TAD)と、股関節正面増・側面像でラグスクリューの位置が中心に入っているかを確認しましょう。TADが20mm以上、スクリュー先端が骨頭軟骨下骨から5~12mmの範囲で、かつ正面像と側面像で骨頭の中央1/3の範囲に納まっていない場合は、カットアウトのリスクが高い状態と考えられます。
痛みがなかなか改善せず、画像からカットアウトのリスクが高いと考えられる場合は、主治医と相談して、離床の進め方を見直しましょう。
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