
質問
心不全の患者さんに食欲低下が起こりやすいと聞いたことがありますが、なぜ食欲低下が起こるのでしょうか?
回答
心不全によって、腸管浮腫が起きるため、食欲が低下するものと考えられます。心不全は、心臓のポンプ機能が低下した状態です。すると体循環への影響として、全身の循環が心臓に戻ることが困難となり、頸静脈怒張や浮腫などがみられます。心不全患者さんの食欲低下については、この浮腫が関係しています。
通常、「浮腫」と聞くと、四肢の浮腫を考えがちですが、実は、腸管にも及んでいて、腸管浮腫と呼びます。腸管浮腫が起こると、栄養や水分の吸収障害や蠕動運動が障害され、便秘などを起こし食欲不振につながると考えられています。四肢浮腫が出現している心不全患者さんをみたら、腸管浮腫もあることを念頭に、栄養面のケアを検討しましょう。
[心不全患者さんの離床を基礎からしっかり学びたい方は]
8月6日(日) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
こんなの初めて!ベテラン原田先生の循環アドバンス実践臨床講座-心不全を極めれば循環の全てがわかる-
【講師】原田 真二 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r47-2023#/
皆様の申し込みを心よりお待ちしております。
Tweet