質問
左室肥大のある患者さんを担当しているのですが、離床の注意点を教えてください。
回答
左室肥大では、心筋の拡張障害が起こるため、離床時には心拍数の上昇に注意が必要です。
詳しく解説していきます。左室肥大は、左室が肥大する心筋障害です。初期は心電図変化のみですが、心筋の収縮力低下が始まると、心室期外収縮の発生回数が増加し、末期では、心室頻拍・心室細動といった致死性不整脈が出現します。左室肥大は、心筋が伸びにくくなるため、拡張障害をきたします。拡張障害を伴う心不全患者さんは拡張時間が短縮し、左室流入血液量が低下するため、一回心拍出量が低下します。心拍数110回/分以上で一回拍出量が容易に低下するため、筆者の場合、心拍数110回/分以下での離床を指示しています。
また、左心不全により肺うっ血をきたすため、息切れ・頻呼吸に注意しながら離床を進める必要があります。参考にしてみてください。
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