日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.445 【そもそもなぜ飛び出るの!?】椎間板ヘルニアと靭帯に関するQ&A

質問

椎間板ヘルニアは髄核が後方に脱出するタイプが多いということですが、なぜ後方に脱出しやすいのでしょうか?

回答

椎間板の後外側は靭帯の補強を受けていないため、後方に脱出しやすいのです。椎間板ヘルニアは、椎間板の線維輪の中の髄核が突出して、神経を圧迫することで痛みを起こす疾患です。椎間板は前方を前縦靭帯が、後方を後縦靭帯が補強していますが、実は、後外側は靭帯の補強を受けていないという解剖的特徴があります。この靭帯がない部分から髄核が突出するケースが多いため、椎間板ヘルニアの好発部位となるのです。

対策としては、疼痛コントロールと合わせて、椎間板にストレスのかかる動作について患者さんと共有し、普段の生活や仕事で問題となる動作を避けるように徹底的に指導することが重要です。特に中腰での作業は、髄核が後方に突出するストレスとなるので、再発予防のためには回避すべき動作となります。痛みが落ち着くといつもの動作に戻ってしまう患者さんも多いので、早期からアプローチを行っていきましょう。

[椎間板ヘルニアへのアプローチに必要な触診と解剖の知識について学びたい方は]
3月25日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
アプローチの効果が“ガラリ”と変わる!整形領域の触診・解剖講座~構造を立体的に捉えて触る一撃必“察”の技~体幹・頸部編
【講師】町田 志樹 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r141-2023#/

3月22日(水) 19:00~21:00 ※2週間見逃し受講期間有り
離床時の「困った」を即解決!「痛み」と「筋緊張異常」を実技で撃退する講座臥床による「頚部痛」「腰痛」編
【講師】田中 亮太 先生 飯田 祥 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r153-2023#/

皆様の申し込みを心よりお待ちしております。