日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.420 【嚥下のときにギュッという音が聞こえる】頸部聴診に関するQ&A

質問

頸部が伸展していて、飲み込むときに「ギュッ」という音が聞こえました。考えられる要因としてどのようなものがあるでしょうか?

回答

聴診した際に聞こえる「ギュッ」という詰まった音は、喉頭蓋反転不良に伴い食べ物が摩擦していることが原因です。通常は、嚥下時に喉頭蓋を反転することで気管の入り口を閉鎖し、食べ物を誤嚥しないようにしています。しかし、喉頭蓋反転不良に伴い気道の閉鎖機能が低下すると、食物が通過するときに「ギュッ」という詰まり音が聞き取れます。この異常音は、食道入口部通過障害がある時にも同様に発生します。異常音の発生原因としては、頸部伸展位のまま嚥下する、頸部周囲筋の筋緊張亢進によって喉頭挙上が不十分であることが考えられます。

よって、患者さんの食事姿勢を見直すことが重要です。頸部が伸展位になっているということは、おそらく長期臥床による拘縮や、脳卒中後遺症に伴う運動麻痺などが想定されます。自己摂取も困難であると思われるので、頸部の位置は下顎と胸骨柄の距離が4横指となるよう調整しましょう。

もしリクライニング位で食事摂取する場合は、口腔内に食物を溜め込むことができない点に注意が必要です。重力によって口腔から咽頭への送り込みを補助してくれるのは良いですが、その分口腔内に食物を保持できず、誤嚥リスクが高まります。起こりうるリスクを想定した上で、多職種間で話し合いながら適切な姿勢を整えていきましょう。

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