日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.401 【心嚢液貯留に関するQ&A】心エコーでみる離床のリスク

質問

【心嚢液貯留に関するQ&A】心エコーでみる離床のリスク

回答

心エコーで心嚢液の貯留している量はわかりますが、貯留量よりも、貯留する「速度」が離床の判断する上では重要です。心エコーで心嚢液の貯留する量を推定する方法は、心臓の周りに黒いフリースペースがどのくらいあるのかを評価します。正常から少量の心嚢液では、重力の影響で心臓の後面のみにフリースペースがみられます。これが後面だけではなく前面にもフリースペースがみられる場合は、300mL以上の中等量の貯留を疑います。さらに心臓の周りを全周性に1cm以上のフリースペースがみられる場合は、500mL以上の多少の貯留を疑います。

しかし、多量の心嚢液が貯留しているから循環不全を起こすわけではなく、少量や中等量でも短時間で貯留すると循環不全の症状を起こすといわれています。離床のリスク管理をする上では、量だけではなく貯留する速度にも注目してください。

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