日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.342 【オススメの自主トレ!】巧緻運動を改善する2つの運動実践のコツ

質問

巧緻動作の改善に、患者さんがベッドサイドで自分でできる活動や運動があれば教えてください。

回答

巧緻動作改善目的で行う活動や運動としておすすめなのは、「指回し体操」と「指離し体操」です。この体操は道具が必要なく、工程も単純でわかりやすいので、多くの患者さんが取り組めます。

「指回し体操」は両手の指先をそれぞれ合わせて、親指から小指まで一本ずつ回していく体操です(写真左)。回している指どうしが当たらないよう意識することで、脳の活性化も期待できます。特に薬指の難易度が高いので、事前に患者さんへ伝えておくことで、意欲低下を防げます。回数としては、親指から小指までの一連の流れを1回とし、1日5回×2セット実施することを目安としてください。

「指離し体操」は両手を合わせて、親指から小指まで一本ずつ順番に離していきます(写真右)。この体操も脳の活性化が期待でき、巧緻動作能力の向上に役立ちます。先ほどの指回し体操と同様に、薬指を離そうとすると他の指も離れてしまうので、こちらも事前に患者さんへ伝えておきましょう。回数の目安は、親指から小指までの一連の流れを1回としたときに、1日5回×2セットです。もちろん回数については、患者さんの状況により増減しても大丈夫です。

臨床でのコツとしては、患者さんと接触機会が多い看護師に依頼し、できているかの確認や声かけをしてもらうと、モチベーションアップにつながる印象です。是非、試してみてください。

[病棟でのリハビリ・アプローチの引き出しを増やしたい方は]
8月20日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
ADLアップに直結!早期離床のワザと病棟リハビリ
【講師】曷川 元 先生
https://www.rishou.org/seminar/practice/j05-2022#/

皆様の申し込みを心よりお待ちしております。