質問
腰椎すべり症の患者さんの体幹を強化するアプローチのときに、すべりを悪化させないためのポイントを教えてください。
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
オススメは四つ這いでのアプローチです。なぜ、座位や立位でないのかというと、座位や立位では、上部体幹がフリーで動くため、すべっている腰椎を支点に動く可能性があり、すべりを悪化するリスクがあるからです。また椎体自体への荷重圧が除去される姿勢なのでコントロールが可能です。四つ這いであれば、上肢と下肢が支持となり、腰椎への分節的なアプローチが出来て過度のストレスを軽減できます。
体幹へのアプローチとしては、四つ這いで骨盤をやや後傾させます。すると、腹筋に力が入りやすくなり、腹圧が高くなります。さらに、股関節を軽度伸展させることで、腰背部の伸展筋の活動を促し、前後の体幹にアプローチすることができます。股関節を伸展する際、腰椎が後方に浮き上がってくるため、すべっている腰椎を腰部から抑えることで、アライメントの改善も期待できます。
すべっている椎体のレベルにもよりますが、痛みや痺れに注意しながら、是非、試してください。
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