日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.257 【脳浮腫はこう読む!】脳画像に関する Q&A

質問

脳卒中の患者さんの離床では、頭蓋内圧を意識する重要性がわかりましたが、脳画像で脳浮腫はどのように読めばいいでしょうか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

脳浮腫がわかりやすい脳出血を例に解説します。

脳浮腫はCT画像でよくわかります。CTでは、放射線を通す、空気・水分・脂肪は黒い低吸収で映り、放射線を通さない、骨・血液などは白い高吸収で映ります。画像では、右の視床に白い出血が確認され、その周りが黒くなっています(画像矢印部分)。この黒い領域が脳浮腫です。浮腫は細胞が水浸しになっている状態なので、黒い低吸収となるのです。

このような出血・浮腫がある状態は、頭蓋内圧亢進があると予測されるため、離床の際に息こらえや不良姿勢などで、血圧上昇を起こさないよう、慎重に進めるようにしましょう。