質問
低栄養の方への離床で、運動負荷を判断する際に、運動スピード遅くなり始める回数が負荷の目安とわかりましたが、その回数で1日何セットを行うのがいいですか?
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
1つ数字を示すのであれば「3セット」です。 ACSMの筋トレのガイドラインでは、高齢者の筋力アップ、筋肥大を目的とした筋トレのセット数は1〜3セットが効果的と示されています1)。
お勧めの方法を紹介すると、運動スピードが遅くなり始める回数を目安に1セット行ってみます。 翌日やその次の介入時に、もう一度同じ回数を行います。 運動スピードが遅くなり始める回数が前回と同じならば、休憩を挟んで、もう1セット行います。
さらにその次の介入でも、2セット行ってみて、運動スピードが遅くなり始める回数が前回と同じならば、3セットに増やします。
運動スピードが遅くなり始める回数が、前回よりあまりにも早い段階で遅くなり始めるのであれば、 前回のトレーニングがやりすぎの可能性があります。
このようにして、運動スピードを前回のトレーニングと比較しながら、セット数をデザインしてみてはいかがでしょうか。
1)American College of Sports Medicine : Progression Moeles in Resistance Training for Healthy Aduls, Official Journal of the American College of Sports Medicine , 2009 ; 687-708
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