日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.209 【やってはいけない動作はどれ?】脊椎疾患に関するQ&A

質問

頚髄症で上肢に痺れの訴えがある場合、ADLで気をつけるべき動作はありますでしょうか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

神経症状を出しやすい動作は、「伸展」「同側回旋」「同側側屈」です。

同側とは痺れ症状が出ている側のことで、右手が痺れる場合は、右回旋と右側屈は避けるべきということです。

いずれの動作も神経根を圧迫するリスクがあるため、ADLにおいても注意が必要です。

具体的には立ち上がり動作で過度に伸展させない、テレビの配置は頸部の同側回旋する位置にしない、枕が低すぎる場合には、側屈位となるので高さを高めにするなどが挙げられます。

日々繰り返す動作で症状を誘発していることが意外とあるので、ADLや基本動作をよく見て、神経症状を出しやすい動作となっている場合は、環境設定や動作パターンの改善を考えましょう。