日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.196 【意外と知らない使える介助法】深く座ってもらいたい

質問

移乗動作のあと、思ったより浅く座ってしまった患者さんを、深く腰掛けてもらいたいのですが、うまく介助ができません。よい方法はありますか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

臨床でよく困る場面ですが、意外と深く腰掛けてもらうための介助は、教科書にないですよね。

解説していきます。

① 患者さんの手を胸の前で組ませます。

② 介助者は患者さんの後ろに回り腋窩から手を入れ、患者さんの前腕を把持します(写真左)。

③ 介助者の腕と患者さんの前腕を支点として患者さんの体幹を前傾させ、殿部を持ち上げて後方へずらします(写真右)。

ポイントとしては、ある程度反動をつけて、スムーズに行うと移動しやすいです。

また、車椅子で深く腰掛けてもらいたい場合にも、同様の方法で介助することができます。

是非、試してみてください。