日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.195 【キーマンはT細胞!】外科領域の離床に関するQ&A

質問

講義の中で、高齢は外科手術のリスクとありましたが、具体的になにがリスクなのでしょうか。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

高齢のリスクは、ひと言でいうと「免疫機能低下」です。

高齢者の免疫機能が低下することはよく知られていますが、そのキーマンは「T細胞」といわれています。T細胞は人間の免疫機能の司令塔を務める細胞で、病原体が身体に侵入すると、サイトカインに出動を命じたり、一度侵入した病原体の情報を分析し、獲得免疫の生成に働きます。

このT細胞は75歳以上では産生が著しく下がるため、免疫機能につながるのです。

具体的には、術後の二次感染による悪化や、感染からの回復が長引き慢性炎症となりやすい特徴があるため、高齢者の外科手術の場合は、術前から離床の重要性を理解してもらい、術後はできるだけ早期から離床し、合併症を起こさない配慮が必要です。

是非、年齢にも着目し、ケアや離床に役立ててください。