日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.137 Mg(マグネシウム)の役割とは?

質問

電解質のひとつであるMgの役割がいまひとつ理解できておらず、特に心臓に与える影響について覚えることが難しいですが…
簡単に覚える方法はありますか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

Mgは生体に必要な電解質やミネラルとして知られてますが、交感神経を抑制する働きがあると覚えるとイメージしやすいと思います。
高Mg血症(>2.7mg/dL)の場合、交感神経を抑制する(=副交感神経が優位になる)ことから、徐脈や起立性低血圧が出現しやすくなります。
対して低Mg血症(<1.7mg/dL)の場合には、交感神経を抑制しない(=交感神経が優位になる)ことから、頻脈や不整脈が出現しやすくなります。
また、臨床では便秘症状の患者さんに対して、酸化マグネシウム製剤を使用されていますが、高度脱水や腎機能障害を合併する場合には、高Mg血症を呈することがありますので注意が必要です。

日々のアセスメントに活用してみてください。