離床ファシリテーター研究グループより、臨床で使えるお勧めのエビデンスを紹介します。
COVID-19の患者さんと栄養状態に関して驚きの報告が届いたので、シェアします。
この研究では、入院したCOVID-19の患者さんの栄養状態を、Nutrition Risk Screening-2002 (NRS-2002)を用いてスクリーニング評価し、予後との関連を調査しています。その結果、なんと82.2%以上の患者さんに中等度以上の栄養障害が認められ、NRS-2002スコアと死亡率の間には強い相関があったということです。入院が必要となる重症なCOVID-19の患者さんでは、離床や感染の治療と並行して、早期栄養評価と介入が重要と感じる研究です。
下記原典では、NRS-2002と栄養に関連する血液データとの関連もみることができ、参考になります。是非、参考にしてみてください。
Babak Alikiaii et al. Evaluation of the effectiveness of the Nutritional Risk Screening System 2002 (NRS-2002) in COVID-19 patients admitted to the intensive care unit. Int J Clin Pract. 2021 Dec;75(12):e14934.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8646661/
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文:離床推進ファシリテーター研究グループ(五十音順)
植田 裕之(北九州八幡東病院)
太田 恵美子(東邦大学医療センター大橋病院)
大友 健司(道北勤医協一条通病院)
奥島 悠大(医療法人社団 井野口病院)
川井 貴彦(塙厚生病院)
川瀬 和大(履正社医療スポーツ専門学校)
川田 稔(倉敷紀念病院)
川辺 大介(札幌北楡病院)
木村 紫聖(道東の森総合病院)
勝又 麗奈(竹山病院)
篠宮 美幸(静岡済生会総合病院)
髙岸 亮太(大阪府済生会茨木病院)
長尾 工(榊原記念病院)
松本 大輔(武蔵嵐山病院)
實 結樹(リハビリセンター Reha fit)
吉田 竜一(医療法人沖縄徳洲会 千葉西総合病院)