日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【100の説明より体感してもらうことが重要】日本離床学会 専門チームからのつぶやき

心臓バイパス術後の方に、臥床の弊害・離床のメリットを伝える機会がありました。
1週間の臥床で約20%筋力が低下する話をすると、「起きて手足を動かす程度で効果があるの??」と最初は離床の効果について半信半疑でした。
ところが、離床し、手足の運動を継続する事で体が楽になることを実感すると、
自然と病棟内での歩行頻度が増えました。
退院する前には、「動かないとすぐに弱る。起きて動く大切さに初めて気づいた。」お話されるまでになりました。
100回、机上のことを説明するよりも、体感してもらうことが重要と感じた体験でした。

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なるほど。
たしかに、私たち医療スタッフは、事前に一生懸命説明し、理解してもらおうと努力します。
しかし、患者さんの立場からすると、未経験のリスクを話されても、実感がわかないのが現実なのだと思います。
そこには、実際に筋力が落ちることを模擬体験したり、患者さんの先輩の話をビデオで撮影し、患者さんに見てもらうなど、新たな工夫が必要と感じました。
『離床の文化』を一般の方に根付かせるのは大変なことですが、皆さんと学会が力を合わせて取り組むことにより、実現することができると信じています。
患者さんが自ら「入院したら起きなきゃいけないんですよね」と言ってくれる世界を、みんなで創っていきましょう!

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文:離床推進ファシリテーター一般市民グループ