日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【離床したのに悪化?注意すべき患者さんの訴えとは】

教科書通りに患者さんに指導しても、うまく伝わらないことは臨床であると思います。

そんな悩みの解決のヒントとなるつぶやきを紹介します。

以前担当した患者さんで、廃用症候群を予防するために積極的に離床を促した方がいました。

リハビリ時間外も看護師さんの協力のもと、セルフエクササイズも促して、ADL改善に努めました。それにも関わらず、患者さんの筋力はなかなか改善せず、リハビリの際に痛みを訴えるようになりました。もしかすると、「誤用症候群」であったかもしれません。

誤用症候群とは、誤った運動方法によって生じる障害であり、悪い癖がつくことで痛みを発生させることがあります。離床は確かに大事ですが、離床の負荷は適切か、やり過ぎになっていないかを、アセスメントすることも重要だと感じた事例です。

皆さんも、離床の拒否するケースに出会ったら、無理に離床を進めず、拒否の裏に隠れた原因を探ってみてください。

文:離床推進ファシリテーター E-MAT部会