離床してめまいを起こしたり痛みが出ると、次から拒否されて悩んだ経験はありませんか？
そんな悩みの解決に役立つ、つぶやきを紹介します。
––––––––––––––––––––––––––––––––––
ある患者さんの離床場面のことです。
「さっき初めて起こしてもらった時に立ちくらみがしました。まだ寝といた方がいいかな・・・」
初めての離床の時によく耳にするフレーズではないでしょうか。
そこで、私は患者さんの辛かった様子に傾聴しながら、その理由について丁寧に説明してみました。
「普段私たちは姿勢が変わっても血圧を一定に保つ力を持っています。横になっている時間が長くなると、血圧を調整する必要性が減り、血圧を一定に保つ力が弱ります。その状態で起きると、立ちくらみが生じやすいです。」
そう伝えると、「起きるって大事なのですね。これからは出来るだけ起きるようにします。今日のリハビリも頑張ってみようかな。」と、前向きな発言が聞かれました。
正しい知識を伝えることで、離床に消極的だった患者さんが、自ら起きようとしてくれる場面に多々遭遇します。
日々の臨床でのちょっとした患者教育が、「医療者が行う離床」から「患者自ら行う離床」へと変えていく、一歩になるはずです。
文：離床推進ファシリテーター 一般市民教育部会
Tweet