呼吸なんてダイキライ
ムズカシイ呼吸をスイスイ理解するための秘策とは?
今度こそ呼吸について勉強するぞ!そう思って教科書を開いてビックリ!あらゆる機器やパラメーターが出てきて「こんなのムリ!」とあきらめていませんか?でも呼吸の異変は緊急性が高く、対応を誤ると急変につながることも…そんな悩みを解決するための秘策は「マンガ」と「アウ値」で学ぶこと。マンガで理解しながら、むずかしい数値はベテラン秘伝の「アウ値」で学べば、ニガテだった呼吸もスイスイ頭の中に入ること間違いなし!つらい職場のこともしばし忘れて、笑いあり、涙あり(?)の楽しいひとときを一緒に過ごしてみませんか?
呼吸のパラメーターは、基準値を丸暗記しても,臨床でそのまま活用できないので困る!という声をよく耳にします。そのような悩みを解決できるよう、本講座では各パラメーターを「アウ値」として紹介して “すぐ使える”内容としました。登場するカワイイマンガと一緒に楽しく苦手を克服しましょう! |
※この講座は離床アドバイザー習得コースの理論1単位を取得できます。
【酸素飽和度 100%なのにNG !?】酸素療法に関するクイズ
問題
「単純マスク8L/分で酸素療法中の患者さんがいました。SpO2は100%を示しているのに、離床をしたら患者さんが息切れをしてしまいました。どのような原因が考えられますか?」
解答・解説
このケースで最も考えられる原因は、背景に貧血が隠れている場合です。
SpO2は酸素とヘモグロビンが結合する「割合」を表わしています。
ヘモグロビンには4つの手があり、最大4つの酸素を運ぶことができます。
仮に、全てのヘモグロビンが、4つの酸素をくっつけて運んでいる状態はSpO2 100%になり、半分の2つずつであればSpO2 50%になるわけです。
貧血は、この酸素運搬役であるヘモグロビンが少なくなった状態です。
その少ないヘモグロビンが最大の4つの酸素と結合していると、SpO2 100%となりますが、ヘモグロビン自体が少なければ、当然、運搬される酸素の「量」が少なくなり、息切れが生じると考えられます。
SpO2が正常でも、患者さんが息切れを訴える場合には必ず原因があります。
「問題なし」と決めつけず、注意深くアセスメントしてみてください。
この情報が皆様の臨床の参考なることを願っております。