日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【いくつ引き出しがありますか?】食事が進まない患者さんへの工夫

食事摂取量が低下し、離床が進まずADLが上がらない患者さんがいます。

食事摂取を促すための工夫を、あなたならいくつ挙げられますか?「頑張って食べましょう!早く退院できますよ!」と言いたいところですが、ただ激励するのではなく、患者さんに寄り添った援助をしたいところです。

ここでは工夫を3つ紹介します。

ひとつは、意外かもしれませんが「食器を変えてみる」です。日本人特有かもしれませんが、食器の違いで視覚的な見栄えを良くすることで、食欲が増進することが期待できます。

二つ目は、胃がん術後などで胃が縮小している患者さんの場合は、1日5食にするなど、1回量を減らして分食することが有効です。

三つ目は、経口摂取がどうしても難しい場合は、経腸栄養や経静脈栄養の導入を検討し、カロリー摂取を確保することです。

“食事が進まない”にも、その原因は様々です。個々の原因をしっかりアセスメントして、その原因に寄り添ったケアやアプローチを考えてみてください。