【問題】
72歳男性。脊椎圧迫骨折を受傷し、保存的加療にて入院中。入院3日目、鎮痛剤にて疼痛自制内。軟性コルセット装着下で離床開始となる。離床前の呼吸・循環は安定、不整脈はなかった。ヘッドアップから端座位になり5分経ったところで、動悸を訴えたが、意識は清明で手足の冷汗はない。このときの心電図モニター波形を図に示す。この後の離床継続の判断について正しいものを一つ選べ。

選択肢:
- QRS波の形に異常はないため、自覚症状がなければ離床の継続は可能である
- 心室性不整脈であるため、離床の継続より治療を優先した
- 150回/分を超える頻脈であるため、離床を止め頻脈の抑制を優先した
- 心房細動であるため、心内血栓の確認が重要と考えた
- この不整脈の原因は、鎮痛剤の副作用と考えられる
【回答】
正解 3
解説
本不整脈は離床後に突然動悸を訴えていることから、発作性上室頻拍(PSVT)を起こしたと考えられる。PSVTでは、初期には意識レベルは保たれ、循環不全の症状もみられないが、高度の頻脈が持続することで徐々に心拍出量低下を認め、失神する場合もある。離床は一旦止め、頻脈発作のコントロールを優先すべきと考える。PSVTの原因は、心房や房室結節周囲にできたリエントリー回路といわれている。
【今後の試験日程のご案内】
現在、願書を受け付けております、
日本離床学会主催 離床インスタラクター・アドバイザー・プレアドバイザー認定試験は、オンラインで開催します。
【日程】
2025年3月20日(木・祝)10:00~11:45
【試験様式】
zoomとgoogle formを用いたWeb試験
※インターネット環境を使用し、Webカメラを通して試験を行います。
受験申請や詳しい受験方法のスタイルについては以下のバナーからご覧ください。
