突然ですが、離床のリスク管理として、血圧の数値だけをみて、血圧が保たれていれば安心して離床を進めていませんか?実はそれでは不十分で、血圧と心拍数のバランスを診なければいけません。
血圧と心拍数のバランスを診る、ショック指数(shock index)をご存知でしょうか。ショック指数は主に出血性ショックの評価に使われるもので、心拍数/収縮期血圧で算出されるものです。0.5が正常、1.0が軽度、1.5が中等度、2.0は重度となります。
具体的に何をみているか、例を挙げると、心拍数60回/分、収縮期血圧120mmHgのとき、ショック指数は0.5で正常となります。これに対して、心拍数90回/分、収縮期血圧90mmHgだと、ショック指数は1.0となり軽度ショック状態となります。
収縮期血圧90mmHgが保たれていれば、離床は進めても問題がない、と考えがちですが、心拍数の代償によって、ギリギリ保たれている血圧だと考えることができるので、出血や脱水など循環が不安定になる要因を、詳しく考える必要があります。ちなみに血圧計がない状況でも、動脈触知で収縮期血圧を推定することができるので、機器がなくでもショック指数は算出することができます。
心拍数・血圧とも基本的なアセスメント項目ですが、“組み合わせ”で診る癖をつけて、アセスメントの引き出しを増やしましょう。
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