日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【ここまでリスクが違う!】DVT発生時のアセスメントポイントと離床

前回のコラムでは、DVTが発生した時に、闇雲に離床をすれば肺塞栓、安静にすればADL低下の両面のリスクがあるとお伝えしました。では、どうするべきか。

現状で考えられる最良の答えは「血栓のアセスメント」だと思います。DVTは超音波や造影CTで評価されるため、部位・性状によるリスクの確認が必要です。部位では、中枢型はリスクが高いため抗凝固療法の適応となり、末梢型はリスクが低いため経過観察になることもあります。血栓の性状では、可動性がポイントです。超音波画像で血栓に揺らぎがあり、可動性が疑われれる場合は血栓が飛ぶリスクが高いため、安易に離床はせずに、抗凝固療法と血栓の状態をみてタイミングを検討すべきです。

一方で、揺らぎのない壁在血栓では、血栓が飛ぶリスクは低いとされるので、離床を進められる可能性があります。

このように“DVTがある”と一口にいっても、そのリスクは血栓のアセスメント結果で変わるので、血栓の状態を把握し、離床の可否を多職種と検討できることが最も重要だと考えます。しっかりアセスメントを行い、安全な離床を目指しましょう。

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