日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.76 弾性ストッキングを外す時期について

質問

人工膝関節置換術施行1か月後に一時退院となり、反対側のTKAの予定のため、再入院された患者さんについてです。いまだに弾性ストッキングを使用していました。いつ外せば良いのでしょうか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

人工関節ではDVTの発症リスクが高い時期は、2~4週間と言われています。時期的には外しても良い時期ですし、予防的に装着していても全く問題ありません。

ただ「リスクが高い時期を過ぎたから外す」という思考より、「発症リスクが高い間は装着して予防する」という思考のほうが、安全で良いと考えます。

入院後は一時的に活動・歩行量ともに減少します。さらに、臨床確立を評価するWellsスコアにもあるように、左右差のある腫脹や下肢の不動化に至る手術においては、確率も上がるため、反対側の手術まで予防的に装着することをお勧めします。