
質問
消化器外科術後の患者さんで、鎮痛剤を使用しているのに疼痛で離床が進まない患者さんがいます。痛みの強い状況で、離床を促すコツを教えてください。
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
離床を促すコツとしては、鎮痛剤の効果が出ている時間帯に離床を行う、腹部の手術後であれば腹帯を活用するなどの方法がおすすめです。
術後の臥床は呼吸器合併症や、下肢深部静脈血栓症などの疾患に罹患するリスクを高めるので、できるだけ早期に離床することが推奨されています。術後早期の離床は、疼痛を起こしやすく、疼痛が原因で離床拒否につながることもあります。
このような場合には、鎮静薬で疼痛を緩和して離床を促しましょう。薬剤の効果はおおよそ30分から60分で出てくるので、病棟スタッフと連携して、服薬の時間を把握しておくことが大切です。また、腹部の手術後で起居動作時に疼痛の出現が予測される場合は、患者さんには腹筋に力を入れないよう徹底して指示をして、介助を行うのがポイントです。
どうしても腹筋に力が入ってしまう場合は、腹帯を締めて軽く圧迫することで痛みが軽減するケースもあります。離床で体幹を起こすときや、咳嗽時など、腹筋に力が入るタイミングで、腹帯を用いると効果的です。
術後の痛みは前述の通り拒否につながるリスクがありますが、思ったより痛みが少なく離床できると、患者さんとの関係を一気に築くことができ、その後の離床がスムーズに進みます。色々な工夫をして、痛みを軽減して離床を促していきましょう。
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