
質問
脳梗塞の治療・再発予防に使用される、アスピリン・クロピトグレル・シロスタゾール、3種類の抗血小板薬の特徴から、離床の違いを教えてください。
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
アスピリン・クロピトグレル・シロスタゾールは、いずれも脳梗塞後の再発予防に使用される薬剤です。簡単に言うと、どれも血液をサラサラにして、動脈で血液が固まることを抑制する作用があります。
同じ作用の薬だから、離床への影響も同じでしょう!?と、思った方は要注意。実は、この3つの薬剤には、それぞれ特徴があります。
アスピリンは消化管潰瘍が起こりやすいため、離床時の消化器症状や貧血に注意が必要です。
クロピトグレルは、血球抑制が起こるため、感染症に留意するのがポイントとなります。
シロスタゾールは、血管拡張作用があるため、離床時の頭痛や動悸、頻脈に注意しましょう。
このように、同じ作用の薬でも特徴や副作用が異なるので、作用だけで安易に判断せずに、それぞれの薬の特徴を把握するようにしましょう。
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