質問
床上エルゴメーターも筋萎縮予防として有効とのことですが、実際に、どのくらいの時間や頻度で実施するとよいのでしょうか？
回答
回答者：曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
確かに床上エルゴメーターの設定は悩みますよね。先行研究（文献1-2）では、20分～30分、1日2回の介入とするものが多い印象ですが、実際の臨床で30分を1日2回は、かなりレベルが高いと思います。現実的に、筋萎縮対策が必要な重症な患者さんを想定した場合、1日1回、15分～20分くらいが適切な時間と頻度だと思います。
積極的に離床が進められない症例でも、ベッド上で負荷を調整しながら運動を促したい場合に、床上エルゴメーターは有用です。自分で動かすモードから、他動的に動かしてくれるモードが使用できる機器もあるので、施設の特性にあった機器を取りいれて、離床の機会を増やしてみてはいかがでしょうか。
文献1
Kho ME, Martin RA, et al. Feasibility and safety of in-bed cycling for physical rehabilitation in the intensive care unit. J Crit Care 2015;30(6) 1419.e1-1419.e5.
文献2
Burtin C, Clerckx B ,et al. Early exercise in critically ill patients enhances short-term functional recovery. Crit Care Med. 2009;37(9):2499‒2505.