質問
輸液が必要な患者さんの循環アセスメントのポイントを教えてください。
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
輸液の過不足をフィジカルアセスメントで診るのがポイントです。心不全の患者さんにおいて、輸液が必要な病態は、ノーリア分類の「L」といった心拍出量が低下している場合や、電解質異常を認める場合に、それを補正するために輸液療法を行うことがあります。
心不全患者さんの輸液は、入れすぎと不足の両面を診ることが重要です。心不全患者さんに輸液投与量が過剰になると、かえって心不全を増悪させることがあるため、40mL/h程度の緩徐な投与速度から始めます。過剰投与になると胸水や腹水、浮腫、呼吸困難といった症状が出現するので注意が必要です。また投与量が少なく脱水傾向になれば、心拍出量低下・皮膚乾燥・口腔乾燥といった所見が現れます。
適切な投与量かどうかの判断は、こうした継続的なアセスメントが必要となるので、離床時の反応と合わせて評価していくことが重要です。
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