日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.45 翼状針挿入中の離床可否について

質問

翼状針の位置を変えないように注意すれば、 離床を行ってもよいのでしょうか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

翼状針は文字通り、挿入針の下部に翼の様な形をした部位が付属している針です。この翼状針挿入中の積極的な離床はお勧めできません。固い金属の針をそのまま静脈に挿入していますので、動くことで疼痛の誘発や静脈の突き刺しなど、様々なトラブルが想定されます。一般的に翼状針は一時的な点滴(補液、抗生剤など)や、採血時に使用されますので、治療終了後の離床が望ましいと思います。

屈曲性の高いサーフロー(静脈留置針注射)の場合には、テープ固定をしっかり行うことで、離床は可能です。(引っ張られても抜けないように、ループを作っておきましょう。)体位変換やヘッドアップを行う際でも、関節の向きやベッドの高さなども、滴下不良の原因に考えられますので、十分注意してケアを行ってください。