日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.38 ペースメーカー装着患者さんへのAEDは?

質問

心電図波形で心室細動を認め、 患者さんの意識が消失していれば、 すぐに心肺蘇生の準備にとりかかり、 AEDの準備も忘れないように教わりましたが、 ペースメーカが入っている患者さんの場合どうすれば良いですか? AEDを行ってもよいですか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

ペースメーカー使用者の方にAEDを実施するかは、同じ電気刺激でペーシングしていることから不安ですよね。

しかし、ペースメーカ挿入患者さんでもAEDは適応可能です。必要と判断すれば、すぐにAEDを使用して下さい。ペースメーカーは左胸上部に埋め込まれていることが多いです。AED使用時には前胸部を開け、肌を露出させますので、その際、肌下の膨らみを見て機器の有無を判断します。

ここで注意する点は、「ペースメーカの真上にパッドを貼り付けない」ということです。機器に影響が出たり、AEDの電気刺激効果が十分に得られなくなる可能性もあります。

例えば左鎖骨下にペースメーカが挿入されていれば、右前胸部と左側腹部にパッドを貼るように(心臓を挟むようにパッドを貼る)して下さい。

もしも、ペースメーカに悪影響が出たら…。という心配は必要ありません。

まずは救命が優先です。