日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.353 【バランスでみる!】炎症マーカーに関するQ&A

質問

リンパ球数と好中球数の使い分けについて教えてください。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

「好中球」と「リンパ球」は、炎症マーカーとして知られています。好中球とリンパ球は免疫細胞ですが、共に炎症細胞とも呼ばれ、「炎症」の起こる場所に集まります。好中球は主として急性期、リンパ球は慢性期の炎症に関与しています。

2つの細胞は免疫機能の指標としてだけではなく、「炎症」の指標としても用いられており、好中球数とリンパ球数の比(NLR)という形で表されています。NLRが高値を示せば、それだけ「炎症」の程度が重いということを示しています。NLRの正常値は1から2で、11を超える場合は強い炎症(肺炎や敗血症)を疑うので、積極的な離床は立ち止まる目安となります。好中球とリンパ球のバランスにも注目してみてください。