日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.25 胸部レントゲン読影のポイントについて

質問

胸部レントゲン写真の場合、何がどの程度写っていれば良い画像とはんだんできるでしょうか。目安があれば教えてください。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

一般的には肺野内に描出される根幹気管支が判別可能であることが最低条件ですので、それ以上の気管支が判別できる画像が良いとされています。
胸部レントゲン正面画像のポイントとして

  1. 体の正面性が保たれている
  2. 濃度の左右差がない
  3. 肩甲骨が肺野からはずれている
  4. 縦隔陰影領域の描出されている
  5. 心臓の動きによる肺血管のポケがない
  6. 横隔肋骨角()P Angが描出されている
  7. 心臓と肺の重なる肺血管が描出されている
  8. 横隔膜像の走行が追える
  9. 乳房陰影の肺血管が描出されている
  10. 肋骨下濃度が適正である

などがあげられます。
なお、ちょっとした濃度チェックには、肩関節が判別できる濃度であれば適度な濃度であるといえます。