日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.227 【ARBとACE阻害薬 使い分けの臨床的な視点】

質問

降圧薬のガイドラインでもARBとACE阻害薬の使い分けは、一緒に論じられています。臨床で、この2薬はどのように使い分けられているのですか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

作用機序という面ではなく、臨床の側面に絞ってお話ししますと、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の既往がある患者さんにはACE阻害薬を使用します。あと、空咳が出る患者さんにはARBですかね。

ACE阻害薬は、ARBよりも、狭心症や心筋梗塞などの発生リスクがより低いと言われています。なので、冠動脈疾患の既往がある患者さんには、ACE阻害薬を優先的に使う、という施設は多いのではないでしょうか。

一方で、ACE阻害薬の副作用として、空咳は有名です。こうした副作用が見られた場合には、ARBを選択するということもあります。