日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.223 【これぞ経験知!】貧血患者さん輸血後の離床のポイント

質問

貧血患者さんでは、輸血が行われた後でも、休み休み離床するのがポイントとありましたが、どのくらいの期間気をつけたほうがよいでしょうか。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

結論から言うと、輸血後2-3日が要注意です。

実際には、輸血した翌日の血液データでは、ヘモグロビン値は上昇しています。

でもここがポイント。

数値上ヘモグロビン値が上がっていても、すぐに血液中で機能するとは限りません。

臨床では、輸血後にヘモグロビン値は正常範囲に回復しても、離床時に貧血症状を起こす患者さんもいます。

これを考えると、輸血後2-3日は貧血症状に注意しながら、休憩をこまめに入れ、慎重に離床をすすめる必要があると考えます。

貧血の患者さんの離床を担当したら、注意してみてください。