日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.207 【ADL指導に画像を活かすワザ!】整形画像に関するQ&A

質問

治療や診断をする立場ではないのに、看護師も整形外科患者さんの画像を読む必要があるのでしょうか?イメージが湧きません。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

ズバリ、ADL指導でやってはいけない動作の指導などに活かすことができるので、画像は読めた方が良いと考えます。

例を挙げましょう。

脊椎圧迫骨折の患者さんのCTを確認し、椎体に黒い部分があったら要注意です。

その椎体には隙間が空いていて、その隙間が広がると、骨癒合が期待できない可能性が高く、そこに可動性が生じると偽関節になってしまいます。

椎体の隙間を広げないためには、いわゆる背筋を伸ばして「良い姿勢」をとるのは禁忌です。

どちらかというと猫背の姿勢で、椎体に圧がかかるようにしたほうが、骨癒合が進むのです。

このようなケースでも、「姿勢を良くしましょう」と指導してしまいがちですが、その指導によって悪化や偽関節を起こすケースがあるというのは、しっかりと画像をケアやADL指導の観点から見なければ気づけないのです。

画像情報をケアに活かしてみてください。

※画像はイメージです。