日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.2 体外式ペースメーカー装着時の離床について

質問

心臓外科術後の不整脈を体外式ペースメーカーでコントロールしている場合、離床は可能ですか?またその時の注意点がありましたら教えて下さい。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

心臓外科術後ということですから、心筋ワイヤーを用いてペーシングを行っている場合が多いと思います。この場合、一般的にはペースメーカーがあるからといって、離床が不可ということはありません。大切なのはペースメーカー治療を行う結果を招いた原疾患のコントロール状態を把握することだと思います。ただし、歩行や体動でペーシング不全になる事や、今まで全てペースメーカーによる調律だったものが、自己波との混合波になる事も実際あります。離床した時にどうだったかを記載しておく必要があり、その旨を医師に報告すべきと思われます。ただし、カテーテルを用いてペーシングを行っている場合には体動によりカテーテルの位置ずれがおこり、不整脈を誘発する危険があるため、活動制限が加わることもあります。