
質問
患者さんの離床を進めようとしたところ、「疲れた」と訴えがありました。疲れる原因をいくつ挙げられますか?
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣
臨床でよく遭遇する易疲労は、貧血です。ヘモグロビンが8.0g/dLを切る場合、疲労感・倦怠感が強くなります。
また、腎不全でも、腎性貧血を起こし易疲労の原因となります。
電解質異常も易疲労の原因となります。特に低ナトリウム血症では、軽症でも疲労感を訴え、進行すると頭痛・嘔吐・痙攣などを起こすので、早めに気づき、対応することが重要となります。
低栄養も臨床でよくみる疲労感の原因です。血清アルブミン値が3.0g/dL未満では、疲労感が出現しやすいため、積極的な離床が難しい場合があります。
その他、ステロイド剤の使用、心不全、感染症、脱水、認知症なども易疲労の原因となります。
患者さんの訴えから、様々な原因を予測して、適切なアセスメントをもとに離床の可否やレベルを検討しましょう。
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