質問
コンソリデーションは、べたっとした真っ白な陰影ということですが、エアブロンコグラムが見えるときと見えないときがあります。見え方により病変の違いはあるのでしょうか?
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣
ご質問の通り、コンソリデーションの特徴として、「エアブロンコグラム」が見られることがあります。
真っ白な陰影の中に黒い気管支の影であるエアブロンコグラムが見えたときは、そこに水が関連する病態、すなわち肺炎や肺水腫と判断することができます。
エアブロンコグラムが見えないときは、腫瘍や無気肺を疑います。
また、陰影の辺縁の形状から、病変の性質を推測することができます。
腫瘍性の病変は、細胞分裂して大きくなるため(左図)、辺縁は外向きに凸となり、無気肺や線維化では、病変部が縮んでしまうため(中図)、辺縁が内向きに凸になります。
肺炎は、肺胞内に浸出液などが出てくる病態で、肺胞の構造が変化せず伸び縮みしない(右図)ため、辺縁がまっすぐに見えます。
このように陰影の辺縁の違いで、病変の性質を推測することができるのです。