日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.151 【その頭痛クスリのせい?】注意すべき抗血栓薬

質問

抗血小板薬・抗凝固薬のポイントで頭痛に耐えられない時は、薬剤の減量などを検討とありましたが、なぜ、抗血小板薬・抗凝固薬の投与で頭痛が起こるのでしょうか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床研究会 講師陣

結論からいうと、脳血流増加による脳圧亢進が原因です。 脳圧が亢進すると頭痛が症状として現れます。
脳圧は、脳実質、髄液、血液の3つの要素で形成されていて、これらのいずれが増加しても脳圧が上昇します。
特に頭痛に注意すべき薬剤は、プレタール(シロスタゾール)です。
抗血小板薬のプレタール(シロスタゾール)は血管拡張作用があり、脳血流が増加することにより頭痛を起こすことがあります。頭痛がケア・離床の阻害要因となっていて、プレタールによる作用が原因と考えられるときは、医師や薬剤師と連携して薬剤の減量や変更を検討しましょう。