臥床による筋機能低下の離床クイズ
急性期において筋萎縮を評価する際、超音波エコーを用いて筋断面積から筋量を推定しますが、正確な筋力を評価することはできません。寝たきりにおける筋量と筋力の低下について、以下の質問に答えてみましょう。
Q. 急性期における寝たきり患者の筋量の低下率と筋力の低下率は、それぞれどのような関係にあるでしょうか?
選択肢:
- 筋量の低下率が筋力の低下率よりも高い
- 筋量の低下率と筋力の低下率は同じ
- 筋力の低下率が筋量の低下率よりも高い
- 筋量は変わらず、筋力のみが低下する
正解 3.
スロベニアのベッドレスによる筋力の変化に関する研究1)によると、寝たきりによって筋断面積(筋量)は18.6%低下する一方、筋力は32.4%と筋量の2倍近く低下することが示されました。寝たきりの評価では筋肉の量に目が行きがちですが、筋機能の低下がより深刻であることを意味しており、筋力の維持が特に重要であることを示しています。
ベッドレストによる筋量と筋力の変化1)
1)Uros Marusic,Marco Narici et al,Nonuniform loss of muscle strength and atrophy during bed rest; a systematic review.J Appl physiol.131,2021:194-206