日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【思考や気持ちが痛みを変える?】慢性疼痛に関する離床エビデンス

慢性腰痛の患者さんにおいて、離床や運動が、痛みの感じ方に影響するかを調査した、興味深い報告が届きました。

この研究は、慢性腰痛を抱える患者さん320名を対象に、それぞれ12週間の離床やヨガなどの運動のアプローチが、痛みに対する自己効力感や破局的思考にどのような効果をもたらすのかを調査しています。その結果、12週間の離床やヨガなどの運動を実施することで、自己効力感が大幅に向上し、破局的思考の減少が顕著に認められたということです。さらに、これらの効果は52週間後も持続していたことが報告されています。

疼みだからとすぐに薬物に頼らずに、離床や運動を促すことで、心因性疼痛の改善効果も期待できると感じる研究です。下記の原典では、離床や運動が慢性腰痛に与える影響について詳しくみることができ、参考なります。是非、ご覧ください。

Allison Marshall et al.Changes in Pain Self-Efficacy, Coping Skills, and Fear-Avoidance Beliefs in a Randomized Controlled Trial of Yoga, Physical Therapy, and Education for Chronic Low Back Pain.Pain Med. 2022 Apr; 23(4): 834–843.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8992579/

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