人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。
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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。
今回は「早期気功!ハ〜っ、フ〜っ!!」という内容を紹介します。皆さんICUで気功してますよね?えーっ、してないんですか。
今回は早期気功が、敗血症の患者さんに重要であるという、無作為化比較試験の結果をお伝えします。もちろん中国からの報告です。非侵襲的人工呼吸管理をされている96人の患者が対象となりました。気功はBaduanjin という方法です。バドゥアンジン気功は、運動として使用される中国の気功の最も一般的な形式の1つのようです。sitting Baduanjinとありますのでこれを座りながら行ったんですね。
通常のリハにこの気功をプラスで受けた群48人、通常のリハ群48人で比較されました。結果は両群でMRCスコアは改善しましたが、気功群の方が筋力の改善はよかったようです。またICU退室時のBarthel Indeも気功群の方が高かったようです。さらに気功を受けた群の方が非侵襲的人工呼吸管理の時間と入院期間も短縮されました。有害事象もなく医療費削減にもつながったようです。実は気孔ってめっちゃすごい!!?
私も以前に合気道をしたこともありますが、けっこう気持ちいいものですよ。どっちかというとフーハーして呼吸リハにもなりそうな気もしますね。日本も負けじとICUから柔道でもしてきますか(笑)
Effect of Sitting Baduanjin exercise on early rehabilitation of sepsis patients with non-invasive ventilation : a randomized controlled trial
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39243078/