日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【ポイントは酸素濃度】参考になる離床プロトコル

感染拡大から1年が過ぎ、COVID-19患者さんに対して離床をする機会も増えています。

そのような中、COVID-19患者さんに関する、参考となる離床基準がイタリアから届きました。

CAMOZZIらは、離床レベルを酸素濃度により設定し、酸素濃度40%未満と40%以上で離床基準を分け、その実行可能性を検討しています。その結果、酸素濃度40%未満の患者さんでも離床による呼吸困難感が強く、8割以上の患者さんでは、歩行が実施できなかったというのです。COVID-19患者さんでは、酸素濃度が低くても安易に離床レベルを上げずに、呼吸状態に十分注意して進める必要があると感じる研究です。

下記原典では、実際のプロトコルと、各離床レベルの実施率に関する詳細なデータをみることができ、とても参考になります。

是非、ご覧ください。

Danila M. CAMOZZI et al. Early rehabilitation in post-acute COVID-19 patients: data from an Italian COVID-19 Rehabilitation Unit and proposal of a treatment protocol. Eur J Phys Rehabil Med
. 2020 Oct;56(5):633-641.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32667150/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。